沖縄離島の住みやすさ

沖縄移住先に伊江村はどう?住みやすさや環境を解説

沖縄県の本島から少しだけ離れた位置にある”島”に伊江村はあります。

透き通るような青い海と自然を満喫しながらゆっくりと暮らす沖縄ライフをするなら、移住先に離島も検討したいですよね。

そこで今回は移住を考えたら気になる伊江村の住みやすさや環境・メリット・デメリットに至るまで詳しく解説していきます。

伊江村ってどんな村?
移住したいけど住みやすい?
伊江村への移住におすすめな人はいる?

そんな疑問にお答えしますので、憧れていた離島での生活が「こんなはずでは・・・」とならないようぜひこの記事を参考にして下さい。

伊江村で美しい海に囲まれながら暮らす理想の離島生活を現実の物にしましょう!

はじめに:伊江村の概要と特徴 

伊江村の場所と特徴

人口 3,948人(2023年10月時点)
面積 22.78㎢
人口密度 173人/㎢
那覇空港からのアクセス 車とフェリーで約2時間20分 (96.3 km) 
米軍基地の有無 有(伊江島補助飛行場)


伊江村は沖縄本島北部の本部半島から北西約9kmの海上に位置する伊江島一島で構成されています。

島の中央から少し東の位置にある標高172mの城山(伊江島タッチュー)は、本島からもよく見え村のシンボルとして親しまれています。

本部港からフェリーで約30分で訪れることができるため、日帰りできる離島として観光客からも人気な村です。

伊江村の治安状況

伊江村の犯罪率は0.24%と全国平均の0.33%を下回っており、治安状況は良いと判断できます。

(参照:スマイティ

伊江村の騒音状況

伊江村の北西部に米軍の伊江島補助飛行場があり戦闘機の離着陸訓練が行われています。

そのため隣接する真謝区・西崎区ではその飛行訓練時における100デシベル以上(電車通過時のガード下同等)の騒音が発生しており、近隣住民の生活環境に深刻な影響を与えています。

伊江村の渋滞状況

伊江村における渋滞に関する情報はありませんので、渋滞問題はないと判断できます。

伊江村に住むメリット・デメリット

伊江村のメリット

・離島ならではの美しい海を満喫できる
・沖縄で一番子育て支援が充実している
・移住体験プログラムがある
・離島の中では本島に通いやすい

沖縄の海は本島でも十分綺麗ですが、伊江村は離島ならではの透明度の高い美しい海を堪能できます。

また子育て支援は沖縄で一番充実しており、妊活中から出産前後、子供が高校を卒業するまで使える制度が豊富で子育て世代には大きなメリットです。

移住体験プログラムでは3泊〜13泊で伊江村の暮らしを体験でき、島の方との交流までサポートしてくれるので観光ではなくリアルな暮らしを体験できます。

さらに本島までフェリーで30分と近いので、伊江村と本島を行き来しやすい点もメリットです。

伊江村のデメリット

・本島に比べて物価が高い
・天候の影響で島から出られなくなる
・軍事施設があり騒音がある

離島は本島に比べてフェリーや飛行機などの輸送費がかかるため、どうしても物価が高くなります。

家賃相場は都会と比べると安くなりますが、その分日々の生活費がかかることは覚悟しておきましょう。

また沖縄は台風の直撃を受けやすい地域ですので、特に離島では船が天候により欠航して身動きが取れないことや物流がストップする場面も出てきます。

事前に食料品を備えておくなど対策は必須です。

さらに島の西側にある伊江島補助飛行場では、戦闘機の離着陸による騒音が村民の生活にも影響を及ぼし問題となっています。

伊江村の家賃相場と物件状況

伊江村には村営アパート9棟・民営アパート27棟の賃貸物件がありますがほぼ満室の状況で、沖縄県専門不動産サイト「うちなーらいふ」に掲載されている空き家物件は2023年12月時点で2件しかありませんでした。

移住をお考えの方は、伊江島移住定住相談窓口にお問い合わせすることをお勧めします。

家賃月額
1K 38,000円
2LDK 70,000円
3LDK
4LDK

伊江村の教育、子育て環境

子育て支援の内容

伊江村の子育て支援は以下の通りです。

こども医療費助成(現物給付・自己負担なし:未就学児~中学生まで、自動償還
自己負担なし:高校生まで)

妊娠する前
・一般不妊治療及び不育治療費助成(費用の一部 ※条件あり)
・風しん予防接種費助成

妊娠後
・親子(母子)健康手帳・妊婦健康診査受診票の交付
・妊産婦健診車両航送料金助成/妊産婦健診船賃助成
・出産待機時の宿泊料助成

出産後
・こどもの医療費助成(高校卒業まで)
・児童手当 月1~1.5万円(中学校卒業まで)
・子育て支援金 第1子20万円~第5子以降100万円 ※居住の条件あり
・産後ケア
・産婦健康診査助成
・新生児・産婦訪問(乳児家庭全戸訪問)
・新生児聴覚検査費助成
・未熟児養育医療費助成
・未熟児養育医療受療児の母親の船賃助成
・未熟児養育医療受療児の母親の宿泊料助成(費用の一部)

子育て
・乳幼児健康診査(4歳までに4回)
・定期予防接種
・新型及び季節性インフルエンザ予防接種費用助成
・親子ふれあい教室(予約制)
・<国民健康保険>小児弱視等の治療用眼鏡等に係る療養費の支給
・給食費助成(幼稚園2/3、小中学校半額と第3子以降の全額免除)

障害や疾病のあるお子様について
・重度心身障害者(児)医療費助成
・自立支援医療(育成医療)
・障がい者等に対する車両航送料助成金
・特別児童扶養手当

ひとり親家庭への手当・助成
・児童扶養手当
・母子及び父子家庭等医療費助成

保育サービス
・やんばる町村ファミリーサポートセンター
・育児サークル「イルカ」

就学児童に対して
・幼児児童生徒の通学時バス運賃助成
・児童生徒等の大会派遣等に関する補助金
・預かり保育料支援
・離島高校生修学支援費補助金
・就学援助制度
・入学準備金制度
・奨学金制度等

(引用元:沖縄県公式移住応援サイト おきなわ島ぐらし

公園の数や状況

伊江村には全7箇所の公園があります。

その中でもいつも子供たちで賑わっている公園が”ミースィ公園”です。

こちらの公園には大きな滑り台やジャングルジム、うんていなどを組み合わせた複合遊具があり子供達に大人気です。

また芝生広場、ゲートボール場、バスケットコートも隣接しており老若男女みんなが楽しめる地域住民の憩いの場となっています。

保育園・幼稚園一覧

・伊江村立伊江幼稚園
・伊江村立西幼稚園

小学校一覧

・伊江村立伊江小学校
・伊江村立西小学校

中学校一覧

・伊江村立伊江中学校

高校一覧

伊江村に高校はありません。

大学・専門学校一覧

伊江村に大学はありません。

伊江村の病院一覧(歯科以外)

内科

・伊江村立診療所(公式HPはこちら
・伊江村立人工透析センター

伊江村の買い物スポット一覧

Aコープ ゆいランド店

AコープはJAグループの生活事業を担うスーパーマーケットです。

食料品から日用品まで生活必需品を豊富に取り揃えており、伊江村民の生活を支えています。

Aコープオリジナルブランド「エーコープマーク品」は安心・安全をモットーに、国内産原材料に徹底的にこだわって開発されてるのでおすすめです。

伊江島物産センター

伊江港フェリーターミナル内にある特産品販売店です。

伊江島自慢のイエソーダ、島らっきょう、じーまみー(落花生)など伊江島ならではの商品が購入できます。

また伊江島で栽培されたサトウキビの搾汁液から作るラム酒は、製法が世界的にも希少でお酒好きにたまらない一品です。

マルイストアー

黄色い外壁に「酒米激安」の赤文字がインパクト大なディスカウントストアです。

日用品からお惣菜まで取り揃えています。

営業時間が6:30〜23:00までと朝早くから遅い時間まで営業しており便利です。

伊江村の求人状況

全体的な求人数と多い仕事

ハローワークにある伊江村の求人数は、2023年12月時点で38件の求人募集がありました。

伊江村で多い仕事
・サトウキビ工場での黒糖製糖作業
・ホテルスタッフ
・マリンスポーツスタッフ
・看護師
・黒毛和牛の畜産業

(参照:ハローワーク求人情報

給料の相場

ハローワーク求人の平均給与
正社員 平均月給 228,999円
アルバイト・パートタイム 平均時給 1,201円

(参照:ハローワーク求人情報「伊江村の平均年収・平均給与データ」

伊江村のビーチ一覧

伊江ビーチ

伊江島の東側にある透き通ったエメラルドグリーンの海と白い砂浜が特徴のビーチです。

海遊エリアは安全策で囲まれており、沖まで遠浅のため安心して海水浴を楽しむことができます。

またビーチ内ではBBQやビーチバレーを楽しめるエリアやキャンプ場もあり設備も充実しています。

施設管理料として入場料が100円かかりますがトイレやシャワーも完備されているので、気兼ねなく海水浴を満喫できるのもうれしいですね。

GIビーチ

こちらは伊江ビーチと違い、人の手が入っていない手付かずの天然ビーチです。

少し分かりづらい場所にあるため人も少なく、まるでプライベートビーチのように美しい海をゆっくりと堪能できます。

トイレやシャワーはありませんが、人が多いビーチが苦手な方にはオススメな穴場ビーチです。

自然のままなビーチなので運が良ければウミガメに出会えるかもしれません。

伊江村の観光スポット一覧

城山 伊江島タッチュー

伊江島の中央あたりに位置する島のシンボル的存在の岩山です。通称(伊江島タッチュー)

世界でも珍しいオフスクレープ現象(古い岩盤が新しい岩盤に潜りこむ中で一部が剥がれて新しい岩盤の上に乗る現象)によって形成された岩山は標高172メートルもあります。

登山道はコンクリートで整備されいるので安全に登ることができ、頂上は伊江島全体を360度見渡せる絶景スポットです。

ニャティヤ洞

GIビーチから車で約1分の場所にある島民にとって大切な聖地の洞窟です。

広くて奥行きのある洞窟のため「千人がま」とも呼ばれ、戦時中は防空壕として戦火から多くの人々を守った場所としても知られています。

洞窟の中には「ビジル石」と呼ばれる石があり、女性がビジル石を持ち上げると子宝に恵まれるという言い伝えがあります。

また洞窟を奥に進むとある海につながる穴は「形がハートに見える!」と人気な撮影スポットです。

地元民の大切な祈りの場所でもあるので、訪れた際はマナーを守って楽しみましょう。

湧出展望台

伊江島の北海岸に位置する展望台で、海岸線に沿った荒々しい断崖を一望できます。

断崖の波打ち際から真水が湧き出ていることから「湧出(わじー)」と名付けられました。

真水と海水が交わる波打ち際はとても澄み切っており、海底の珊瑚礁も見えるほど綺麗で神秘的です。

わじーの湧き水を使った地ソーダ「イエソーダ」もぜひ味わってください。

伊江島ハイビスカス園

1,000品種余りのハイビスカスが鑑賞できる園芸ハウスです。

様々な品種がある中、伊江村独自で交配した世界で一つしかない伊江島オリジナルの品種はここでしか見られません。

鑑賞の他にも苗木の販売や接木・挿木教室も行っており、自宅時持ち帰ってハイビスカスを楽しむこともできます。

ハイビスカスの魅力をぜひ堪能してください。

東村のカフェ・コワーキングスペース一覧

カフェハーブ100%

伊江ビーチの近くにある自家栽培したハーブを使ったドリンクやキッシュ、デザートが楽しめるカフェです。

おしゃれで素朴な店内は居心地が良く、疲れたココロと身体をハーブの爽やかな味わいと香りで癒してくれます。

島豆腐とバジルのキッシュやハイビスカスのハーブティなどここでしか味わえないメニューがたくさんありますので、ぜひ一度味わってみてください。

リピーターの多い人気店ですので問い合わせしてから訪問することをおすすめします。

Cafe E-SABI(カフェ イーサビ)

伊江島タッチューの登山口に向かう途中にある青いコンテナの店舗が目印のカフェです。

座席は全てテラス席なので海の潮風がとっても心地よく癒されます。

コーヒーやレモネードをはじめ、伊江島小麦粉を使った天ぷらや黒糖アンダギーなど地元食材を使った軽食など地産地消のメニューが豊富です。

また地元の畜産農家や卸販売店、ハンドメイド商品が並ぶ手作り市も開催しています。

COCORO Beach House 伊江ビーチ店

伊江ビーチにある海の家のお店です。

スパイスカレーやタコライスといったフードメニューや沖縄で焙煎された豆を使ったスペシャリティコーヒーを楽しむことができます。

特にオススメなのがCOCORO特製の抹茶クレープで、これを食べに伊江島まで足を運ぶ人もいるほど人気です。

伊江村自慢の美しいビーチを眺めながらゆったりと過ごせるおすすめなお店です。

キッチンカーCAFEじんべいや

キッチンカーで営業している移動販売のカフェです。

曜日ごとに出店場所を移動して営業しています。

自家焙煎の本格的なコーヒーやタピオカドリンクなどのドリンクメニューや、自家製シロップを使ったカキ氷が人気です。

ちょっと一息つきたい時に便利なお店です。

伊江村のお祭り、イベント、花火は?

4月 伊江島ゆり祭り

4月の下旬〜ゴールデンウェークにかけて日本で一番早いゆり祭りが開催されます。

会場の「リリーフィールド公園」では約2万6000坪の広大な敷地に100万輪のテッポウユリが咲き誇り、白いユリと青い海のコントラストには心を奪われます。

その他にもステージイベントや夕暮れ時からのライトアップ、打ち上げ花火など見所も満載です。

たくさんの飲食テナントや物販テナントも出店しており、伊江島ならではの食事や物販も楽しめる大人気なイベントです。

4月 伊江島一周マラソン大会

伊江島の自然を感じながら島を一周するマラソン大会です。

コースは3キロ、5キロ、10キロ、ハーフマラソンがあり、それぞれのペースに合わせて参加できます。

島を走りながら伊江島タッチューを眺めれば見る角度によって変わる山の表情を楽しめたり、沿道からの島民の温かい声援に元気をもらえます。

参加者には記念Tシャツの配布や食事券も付いており、走った後に食べる”牛汁や魚汁”は疲れた身体に滲みる味わいです。

6月 伊江島海神祭(パーリ)

海神祭とは、旧暦5月4日に海の神様への感謝と航海の安全・大漁を祈願する大切な行事です。

サバニと呼ばれれる伝統漁船を使った競漕(ハーリ)が伊江港で開催されます。

海人をはじめ大人から学生まで多くの人が競漕に参加して熱戦が繰り広げられ、ちびっこ相撲大会やカラオケ大会などのイベントも目白押しです。

海人に古くから伝わる沖縄の伝統行事に触れることができる貴重な祭りです。

12月 イージマチューパンジャまつり

伊江島の農林水産業を広く紹介する「産業祭り」と、伊江村文化協会主催の「伊江村文化祭」が同時開催されるイベントです。

会場では農作物や手芸品の展示をはじめ、伊江島のマーサムン(うまいもの)が出店します。

他にも野菜の詰め放題やお笑いライブ、村内グループによる舞台発表など催しも盛りだくさんです。

伊江島の産業や文化を見て、楽しんで伊江島の魅力を体感してください。

伊江村がオススメな人とオススメでない人

オススメな人

・充実した支援で子育てをしたい人
・村民の方と繋がりを作ってから移住したい人
・離島だけの生活に不安な人

子育て世代で離島への移住を検討しているのなら、伊江村はまさにピッタリな環境です。

沖縄で一番子育て支援が充実していることや、保育施設から中学校まで島の中にあるので安心して子育てできる環境が整っています。

また移住体験プログラムでは村民の方との繋がりをマッチングしてくれますので、移住した際に村民の方との交流にも入りやすいでしょう。

離島だけの生活に不安がある方も本島にフェリーですぐに行ける伊江村はオススメです。

オススメでない人

・住居にこだわりがある人
・人と密接に交流するのが苦手な人
・米軍基地がない場所がいい人

伊江村は離島であるため住居も限られており、移住先としても人気のため空き物件が出てもすぐに埋まってしまいます。

住居にこだわりがある人は居住先を探す苦労があり、いつまでたっても移住できない可能性があります。

また近隣住民との交流も島暮らしの醍醐味ですが、密接な交流をわずらわしく感じる方や苦手な方は移住に向いていないでしょう。

米軍基地があることが気になる方も伊江村への移住をオススメしません。

まとめ

伊江村の住みやすさや環境について解説しました。

・離島ならではの美しい海を味わえる
・子育て世代に嬉しい制度が多い
・移住体験で村民との交流をマッチングしてくれる
・本島までフェリーで30分
・賃貸物件が少ない
・米軍基地がある

沖縄県の本島から離れた島にある伊江村は、離島ならではの自然や透明度の高い海を満喫しながらも本島にもすぐにアクセスできる便利な場所です。

地元民との交流もサポートしてくれる移住体験を活用すれば、事前に地元民との繋がりができて移住に対するのハードルも低くなるでしょう。

離島での暮らしを楽しみながら本島にも気軽に行ける伊江村で沖縄を満喫しましょう!