シングルマザーの沖縄移住　体験談から成功の条件と失敗を招く要因を解説

沖縄はシングルマザーが多いといわれています。今回はその中でも、沖縄に移住して子育てに奮闘しているシングルマザーに焦点をあてて解説します。

この記事では、

• 沖縄に移住してシングルマザーは幸せになれる？
• 沖縄でシングルマザーとして成功する条件は？
• シングルマザーが沖縄に移住して大変なことは？

など、沖縄に移住して子育てをしている方々の体験談を紹介しながら、シングルマザーで沖縄移住を成功させる条件や失敗を招く要因についてわかりやすく解説しています。

この記事を読めば、シングルマザーとして沖縄移住するための成功のポイントや失敗の傾向がわかる内容になっています。ぜひ、沖縄移住を検討する際にお役立ていただければと思います。

コレを見ていけそうと思うなら、シングルマザーとしての沖縄への移住はおすすめです。本気で沖縄移住を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

沖縄のシングルマザーの現状

はじめに、沖縄におけるシングルマザーの現状について、公表されているデータや自治体の情報をもとにお伝えします。

沖縄の離婚率やシングルマザーの数

沖縄は離婚率が高く、シングルマザーの数が多いことで知られています。

今回沖縄へ移住するシングルマザーについてリサーチを進める中で、「沖縄はシングルマザーにとって暮らしやすい」という声が多く見られました。

就労条件が厳しい沖縄は、本当に女性一人での子育てに適した環境なのでしょうか。ここからは、国や県の公表するデータをもとに詳しく解説していきます。

沖縄の離婚率

令和2年の「沖縄県人口動態統計（確定数）の概況」によると、全国の離婚率（1.57）と比較して沖縄の離婚率（2.36）は高く、平成15年以降18年連続でワースト1位です。

参考：令和2年の沖縄県人口動態統計（確定数）の概況

沖縄のシングルマザーの数

平成30年の「沖縄県ひとり親世帯等実態調査報告書」によると、沖縄のシングルマザー率も全国で最も高い割合となっています。

沖縄県内のシングルマザー世帯は28,860世帯と推定されており、これは沖縄の総世帯数において4.88％の割合を占めています。

昭和51年以降の調査に基づくデータによると、母子世帯の占める割合は、最も高いとされた平成25年の5.46％（母子世帯数：29,844世帯）と比較して減少しているものの、今でも高い水準にあります。

参考：平成30年度 沖縄県ひとり親世帯等実態調査報告書 概要版

沖縄の母子家庭の支援制度

沖縄はシングルマザーを支援する制度や体制が整っています。

ひとり親家庭を応援する支援や、生活面をサポートする支援、経済的な支援を主として、行政のほか自治体としても様々な取り組みがされています。

シングルマザーにとって最も気になることは、やはり経済面での支援でしょう。ひとり親家庭に向けた児童扶養手当のほか、医療費の助成、認可外保育施設を利用する際の利用料の補助など、沖縄にはシングルマザーをサポートする多くの制度が用意されています。

また、就労支援では、シングルマザーが無料で受講できる資格や技能の講習会があります。たとえば、沖縄でニーズのある介護福祉士の国家試験対策に向けた講座や、パソコンの講習会なども無料で受けられます。

生活面での子育て支援では、母子家庭に向けたヘルパー支援制度があります。ほかにも、子どものしつけや育児をサポートする講習会などにも参加できます。料理体験教室や学習支援講習会にも親子で参加できるため、良い交流の機会にもなるでしょう。

沖縄の母子家庭の支援制度について気になる方は、沖縄県公式サイト「ひとり親家庭を応援しています！」をチェックしてみてくださいね。

参考：沖縄県公式サイト「ひとり親家庭を応援しています！」

沖縄のシングルマザーに対する認識

沖縄に限らず、シングルマザーへの認識として偏見があります。

そのような理由からか、沖縄への移住を検討する多くのシングルマザーは、母子家庭への手厚い支援だけでなく、シングルマザーの比率が高いことなども理由に挙げています。

シングルマザーとして最も気になるのは、経済的な面だけでなく、ひとり親家庭で育つ子供の立場を考慮することも、とても重要なことだからです。

その点に焦点を当て考えると、沖縄は母子家庭率がとても高く、シングルマザーという立場が珍しいわけではありません。ですから、学校での子供同士の偏見を心配する必要はあまりないのかもしれません。

また、沖縄では互いに支え合う「ゆいまーる精神」があり、人と人とが強い絆で結ばれる文化が根付いています。子供への優しさや地域全体で子育てをしようとする相互扶助の文化は、ひとり親のシングルマザーにとって心強く、頼りになる環境といえるでしょう。

どうしてもシングルマザーに向けられる一般的な偏見は存在するかもしれませんが、沖縄では相互扶助の文化による人の温かさも存在するのです。

シングルマザーが沖縄移住するのにおすすめの市町村

沖縄県内には41の市町村があり、市町村ごとに子育て世帯に向けた行政の支援制度が充実しています。

ここからは、沖縄に移住するシングルマザーに向けたおすすめの市町村について紹介します。

那覇市

沖縄の県庁所在地である那覇市は、ビジネスや観光の中心として知られ、子どもを安心して育てられる支援が整っています。

ひとり親家庭へのサポート体制も充実しているため、シングルマザーにおすすめの地域です。児童扶養手当などの経済的な支援だけでなく、育児や家事のサポートが整備されており、そのためシングルマザーにとって住みやすい環境となっています。

たとえば、ひとり親家庭等日常生活支援事業では、病気や仕事で助けが必要な際、家庭生活支援員が自宅に訪れてサポートをしてくれます。

それから、住まいのサポート事業では、ひとり親世帯が優先して入居ができる市営住宅もあります。

那覇市は利便性が高く、シングルマザー向けの支援制度も充実していることから、全体的にみて住みやすさから最もおすすめできる都市です。

那覇市のサービスに興味のある方は、下記の那覇市公式サイトを参考にしてください。

参考：那覇市公式サイト「ひとり親家庭の皆さんを応援します」

うるま市

うるま市は、閑静な住宅街が広がる人気のベッドタウンです。

豊かな自然に恵まれ、同時に生活に必要なショッピングセンターやスーパーなども多く、子育てのしやすいエリアです。

うるま市をシングルマザーにおすすめする理由は、市独自の「ひとり親家庭生活支援事業」を実施していることです。住宅支援を中心に、生活や子育て、就労など、ひとり親世帯を支援する体制が整えられています。

また、この事業では、ひとり親家庭に向けた専任のコーディネーターがいるため、個別に子育てや生活をサポートしてもらえるメリットがあります。移住者にとっては、新しい環境で相談できる存在があることは、とても大きな安心材料になるはずです。

うるま市は、シングルマザーも安心して子育てできるエリアです。移住先としてうるま市に興味のある方は、うるま市公式サイトをチェックしてみてみてくださいね。

参考：うるま市公式サイト「うるま市ひとり親家庭生活支援事業」

沖縄市

沖縄市は、那覇市に次いで沖縄で人口の多い人気のエリアです。那覇市のような賑やかさはなく、静かな環境で自然に囲まれながら子育てをしたい人に向いています。

那覇市をおすすめする理由は、子育て支援が充実しているからです。

たとえば、沖縄市は自治体としての子育てサークル支援事業を展開しており、子育て世代に向けた交流の場を提供しています。移住者にとって、新しい環境で思うように交流の機会をもてないことは悩みの種となることもありますが、沖縄市ではその心配はありません。

また、沖縄市は自治体として待機児童の解消にも力を入れています。沖縄県の公表するデータによると、平成29年に333人いた待機児童数は、令和5年度は2人にまで減少しており、待機児童問題が大きく改善しています。これにより、シングルマザーも安心して就業ができます。

ほかにも、沖縄市が自治体として行っている「ひとり親家庭の自立支援事業」によるシングルマザーへのサポートも充実しています。ぜひ、気になる方は沖縄市の公式サイトを確認してみてくださいね。

参考：沖縄県公式サイト「令和５年４月１日時点における沖縄県の待機児童数（確報値）について」

参考：沖縄市公式サイト「ひとり親家庭の自立支援事業」

宜野湾市

宜野湾市は自然に囲まれながらも、大きな商業施設や大きな公園もあり、自然と利便性が共存する子育てしやすいエリアとして人気の街です。

シングルマザーに向けて宜野湾市をおすすめする理由は、自治体独自の子育て支援制度が充実していることです。

具体的には、ひとり親家庭に向けた経済的支援のほか、仕事・資格に関する支援や、生活の支援まで、各家庭のニーズにあった支援ができるような体制が細かく整えられています。

それから、宜野湾市には専門の子育て相談員がいます。移住後の新しい環境で、子育てについて困ったことがあれば、いつでも頼れる心強さは大きなメリットです。

宜野湾市は、子育て世代に住みやすい街です。ひとり親家庭への支援体制も充実しているため、シングルマザーでも安心して子育てができる環境のためおすすめですよ。

移住先として宜野湾市を検討する方は、公式サイトにアクセスしてみてくださいね。

参考：宜野湾市公式サイト「ひとり親家庭支援」

名護市

名護市は自然に恵まれながらも、沖縄北部の主要な拠点として利便性の高い人気のエリアです。

名護市をお勧めする理由は、子育て世代に人気のエリアだからです。

東洋経済オンラインによる2023年の最新データによれば、「子育てしやすい自治体」ランキング最新版で、名護市が沖縄県内でトップの実績を達成しています。

それに加えて、名護市には移住定住等支援制度があることも魅力です。子育て支援の例としては、移住者においては、認定こども園や認可外保育施設の保育料が無償となります。また、名護市内の公立幼稚園から小中学校に通う児童・生徒の給食費も無料となっています。

沖縄への移住して、経済面を重視するシングルマザーにとっては、非常に魅力的なサポートとではないでしょうか。

移住先として名護市に興味のある方は、「沖縄県公式移住応援サイト おきなわ島ぐらし」を見てみてくださいね。

参考：東洋経済オンライン｢子育てしやすい自治体｣ランキング最新版

シングルマザーで沖縄移住に成功できるのはこんな人！

成功・失敗例を紹介する前に、沖縄に移住してシングルマザーとして成功できる人の資質や特徴について解説します。

沖縄に移住してシングルマザーとして子育てをしている人たちの経験によれば、経済的な難しさよりも、むしろ精神面での安定の方が大きな成功の鍵であることが分かりました。

移住費やその後の生活費などの資金については、沖縄へ移住するにあたって事前に収入源を確保することが不可欠です。

ここからは、シングルマザーとして沖縄移住に成功できる人について一つずつ紹介します。

1　収入源の確保ができている人

シングルマザーとして沖縄に移住するには、収入源の確保が必要です。

沖縄への移住を考える際には、事前に生計を立てるのに十分な収入源を確保し、養育費や母子家庭へのサポートなど、金銭面で必要な手続きを済ませ収入を明確にしておくことが重要です。

収入源が明確でない場合は、移住してから親子で生活苦に直面する可能性が高まります。そのため、収入源があることを前提に移住を検討しましょう。

2　資格やキャリアがある人

シングルマザーとして沖縄に移住するには、沖縄のニーズにあった資格やキャリアがある方が有利に働きます。

沖縄の雇用状況はとても厳しいため、就職先を見つけても生計が厳しいことがあります。そのため、沖縄で就職を検討している方は、資格やキャリアがあることで良い雇用条件で契約できるため、経験者として就職することをおすすめします。

就職を考える際には、沖縄でニーズのある医療系の国家資格や英語力を活かせると、さらに有利に就職できます。

3　社交的な性格の人

シングルマザーとして沖縄に移住するには、地域の方と交流できる社交性が必要です。

沖縄へのシングルマザーの移住において、最も厳しいと感じられていることは、居場所のなさや孤独感です。

とりわけ沖縄は独自の文化や、人間関係における強い絆があります。そのため、既存のコミュニティに入れてもらうためには、あなたの勇気や積極的な行動が求められるのです。

4　沖縄で子育てをする目的が明確な人

シングルマザーとして沖縄に移住するには、沖縄で子育てをする目的がはっきりとしていることが必要です。

沖縄に移住してシングルマザーとして子育てすることは、さまざまな困難や課題を乗り越えなければいけません。これらの壁を乗り越えるためには、単なる沖縄への憧れだけでなく、具体的な理由や目標があることが重要です。

これがなければ、挫折や失敗につながる可能性が高まってしまいます。

シングルマザーが沖縄移住を成功させるには？成功例から解析します！

シングルマザーで沖縄への移住に成功している人は、どのような方なのでしょうか。また成功に必要な条件はどのようなことなのでしょうか。

ここでは、沖縄移住者の成功例とその条件を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

成功例とその条件①：フリーランスで収入と子育ての両立

はじめに紹介する成功例は、フリーランスとして働くシングルマザーの例です。

東京から沖縄に移住して8年目を迎えるこちらの女性は、フリーランスとして生計を立てながら、2人のお子さんを育てているシングルマザーです。成功の要因は、リモートワークに成功し、仕事と子育てを上手に両立できていることにあります。

一人で子育てや家事、仕事をこなすシングルマザーにとって、毎日は時間との戦いです。そこで、彼女はクラウドソーシングを利用したリモートワークという働き方を選び、働く場所や時間に縛られずに収入を得ています。

例えば、働くママたちが一番悩むのは、子供の学校イベントや体調不良による欠勤です。その点リモートワークであれば、昼間に仕事ができないことがあっても、夜にその分仕事ができるという利点があります。

彼女は、沖縄で生計を立てるために複数の企業と契約し、隙間時間を有効活用してまとまった収入を得ることで、子育てと仕事の両立をしています。

参考：BOSHITABI「シングルマザー沖縄移住在宅勤務中【いまがリモートワーク参入のチャンスです】」

成功例とその条件②：離島での交流関係の構築

次に紹介する成功例は、石垣島で子育てをするシングルマザーの例です。

石垣島に移住して６年目を迎えるこちらの女性は、リゾートバイトをきっかけに沖縄に移住したシングルマザーです。

移住してから結婚と離婚を経験しましたが、石垣島の人の温かさに支えられシングルマザーとして移住を成功させています。

離島には特有の文化や慣習があり、島全体が家族のような強い結びつきを持つ人間関係が見られます。石垣島も例外ではなく、移住した人の中には、関わり合いが強すぎると感じてしまうほどの特有の絆に馴染めずに、苦手と思う人もいます。

石垣島のような離島には、地域の人たちが一つの大きな家族のようになって、みんなで子供を守り育てるという文化や慣習があります。その独自性に抵抗を感じる人がいる一方で、今回の方のようにメリットと捉える人もいます。

今回の成功の要因は、彼女がこの離島特有の交流関係に適していたことです。温かく支え接してくれる周りの人たちのおかげもあり、シングルマザーとして石垣島で子育てを続けています。

参考：Travel days「【石垣島移住の成功談と失敗談】プチ移住中に会った先輩移住者の話」

成功例とその条件③：就業に有利なスキルがある

3つめに紹介する成功例は、沖縄離島と本島で子育ての経験のあるシングルマザーの例です。

こちらの女性は離婚をきっかけに沖縄に移住し、二人のお子さんを育てるシングルマザーです。

離婚前よりシングルマザーとしての子育てを視野に入れ、子育てをしながら保育士の国家資格を取得しました。そして、離婚後には石垣島での保育士移住を実現させました。

石垣島での３年間の保育士経験を積んだ後、沖縄本島へ引越しました。本島でも保育士として働きましたが、残念ながら職場が合わずに退職することになりました。

しかし、彼女には保育士としての資格や経験だけでなく、英語力も備えていました。そのため、今ではアメリカ軍関係の職場で英語力を活かし、正社員としての新たな道を歩んでいます。

沖縄では保育士が不足しており、保育士移住などの制度が整っています。また、米軍基地があることから、英語ができることが就職に有利に働くことが多いです。

今回の成功の要因は、彼女が沖縄で必要とされている資格やスキルを身につけていたことです。彼女のスキルと沖縄のニーズが見事にマッチしたことで、成功の一歩を踏み出すことができました。

参考：★シングルマザーでも母子沖縄移住できる！★世界も子連れで旅しちゃお！

成功例とその条件④：自然の恩恵を受けながら子育てできる

さいごに紹介する成功例は、沖縄の大自然の恩恵を受けて子どもの「生きる力」を育もうと沖縄に住み続けているシングルマザーの例です。

この成功例は、先に述べた条件①で紹介した方の実体験です。ここでは子育てにおいて、特に重要視される環境についてお伝えします。

大自然に囲まれた沖縄には、きれいな海や木々の生い茂る山など、自然に囲まれた環境で子どもを育てることが、何よりも大きなメリットです。

子どもたちは美しい海で一緒に遊んだり、植物や花に囲まれたり、時には一緒に虫を捕まえたりと、子どもたち同士で自然の中で時を共有し、共に成長することの恩恵は計り知れません。

大自然の中でのびのびと過ごせる環境は、精神面での強さや優しさを育むとも言われています。

都会の生活に慣れた大人にとって、沖縄の利便性には不便さや不満を感じることもあるかもしれません。しかし、子どもが育つ上ではメリットが多く、大自然に恵まれた沖縄は何にも代えがたい最適な子育て環境なのです。

沖縄でシングルマザーとして子育てを続け、大自然の中で二人のお子さんが「生きる力」を育んで成長していくことが、彼女の沖縄移住を続ける目的となっているのです。

シングルマザーの沖縄移住、失敗を招く困惑や困りごと

今回、沖縄に移住したシングルマザーに関する執筆のために、多くの体験談をリサーチしましたが、後悔や失敗例についての体験談をあまり見かけませんでした。

移住の失敗となる要因や困りごとは、人にとって受け止め方はさまざまです。

挫折や失敗を口にせずに移住を続けるその背景には、シングルマザーという女手一つで子どもを育てるための覚悟や責任感があることがうかがえます。

そこで、ここではシングルマザーの方々が沖縄に移住をして直面した悩みや困りごとについて紹介します。

今回紹介するのは、どちらもシングルマザーとして二人のお子さんを育てる二人の方の体験談です。沖縄でシングルマザーが「苦しいな」とか「嫌だな」と感じている壁について解説していきます。

参考：Youtube　【実話】シングルマザー、夢だった沖縄移住
参考：BOSHITABI「沖縄移住8年目東京出身シングルマザーが、沖縄生活が嫌になる時 〜結局それが節約につながっていた〜」

失敗例と要因①：閉鎖的な子育ての毎日

はじめに紹介するシングルマザーの困りごとは、幼児期の過ごし方が閉鎖的になりがちなことです。

幼児期における家庭は、こどもの年齢が低いほど重要な社会性を身につける場となります。実際に子どもにとって父親という存在は大きく、シングルマザーはその責任を感じながら子育てをしています。

とくに一人親として気にしなければならないことは、子どもの社会性についてです。沖縄は大自然の恩恵を受けながら子育てできる環境が大きなメリットですが、それは子どもがある程の年齢まで育ち、子ども同士で遊べる年齢になってからのことです。

未就学などの幼児期における子育ては、沖縄は行く場所や過ごせる場所が限られているため、特に幼児期の過ごし方は閉鎖的になりがちです。

沖縄は都会と比べて、女性一人が子どもを連れて出かけるような施設が少なく、未就学のお子さんを育てているお母さんは、毎日どう過ごそうか、今日はどこに行こうか考えることが日課になってしまうほどです。

日差しの強い沖縄では、ベビーカーでのお散歩や、ちょっと公園で遊ばせることも、早朝や夕方の涼しい時間帯に限られます。

さらに、交通網が発達していない地域では、バスや電車に乗って気軽なお出かけもできません。本当に毎日子どもを連れて行く場所が見つからないのです。

子育て支援センターや子育てサークルなどを上手に利用できる環境であればいいのですが、必ずしもそうとは限りません。これらの環境が整っていないと、沖縄での子育てに不安を感じ、人によっては沖縄を離れる決断をするかもしれません。

失敗例と要因②：居場所がない

次に紹介するシングルマザーの困りごとは、移住先での居場所がないことです。

今回紹介している体験談の女性もそうですが、移住者にとって一番辛かった、一番苦しいと感じることは居場所のなさです。プライベートなことや子育ての悩みを話したり、相談できる相手が見つからないのです。

慣れない土地で一人で子どもを育てているシングルマザーは、単身で移住しているのとは異なり、なかなか交流の場に参加する機会がありません。

さらに、沖縄は特有の文化や地域のつながりが強いため、すでに出来上がっているコミュニティに入ることが難しいこともあります。

子育てをする同じ境遇のママ友と出会えれば、少し気持ちも楽になるのでしょうが、子育て中の移住者にとっては、そこにたどり着くまでが「一番辛かった」と思うくらい大変なのです。

失敗例と要因③：気分転換がしづらい

3つめに紹介するシングルマザーの困りごとは、気分転換がしづらいことです。

シングルマザーに限らず、子育て中のお母さんには息抜きが必要なものです。

普段子ども連れでは行けないようなお洒落なショップや、ほんのひととき話題のカフェで過ごすだけでも、十分な気分転換になるものです。

しかし、観光地である沖縄には、都内のようなブランドやショップを楽しめる場所はそれほど多くありません。

気分転換が上手にできなければ、子育てをすることをストレスに感じ、人によっては元の環境に戻りたくなってしまうのです。

失敗例と要因④：昔の吉見を恋しく思う

さいごに紹介するシングルマザーの困りごとは、家族や親しい友人を恋しく思う気持ちです。

一日中子どもと向き合っていると、その日の出来事や悩みごとなど、何気ない話をしたくなるものです。

結婚していれば、旦那さんの帰りを待って毎日話ができるものの、沖縄に移住し一人で子育てを頑張っているシングルマザーには、そうした機会がありません。人によっては、一日中幼い子供と接するばかりで、子ども以外の誰とも話すことなく一日を終えることもあります。

そうすると、必然的に移住先で子育てをすることに孤独を感じるようになります。離れた家族を恋しく思ったり、親しい友達と会って話をしたくなったりと、どんどん孤独の深みにはまるのです。

住み慣れた地元を離れ、わざわざ沖縄に移住して子育てをしている意義を見出せなくなり、「自分にとっても、子どもにとっても、地元に戻った方が幸せなのかな」などと、沖縄を離れることを考え始めて挫折につながるのです。

まとめ

今回はシングルマザーに向けて、沖縄移住に成功する条件と失敗を招く要因について解説しました。

シングルマザーとして沖縄移住を成功させるには、事前の収入源の確保や沖縄のニーズにあった資格やキャリア、また人脈を築くための社交性などが求められることを解説しました。また、沖縄で子育てをする明確な目的意識も、移住を成功させるための重要な要素であることがわかりました。

この記事では沖縄移住を果たし、シングルマザーとして活躍している方々の体験を元に、成功の条件や失敗を招く要因を解説してきましたが、コレを見ていけそうと思うならシングルマザーの方も移住はオススメです。

沖縄に移住してシングルマザーとして子育てしようと考えている方は、ぜひこの記事を参考にして検討してみてください。