嘉手納町への移住を検討していて、「嘉手納町は住みやすい環境なのか?」と悩んでいませんか?
この記事では沖縄移住先、嘉手納町の住みやすさや環境を徹底解説します。
嘉手納町に移住して失敗するのが怖い
嘉手納町にはどのような移住支援制度があるのか知りたい
嘉手納町への移住がオススメな人、オススメしない人
移住を検討する時に注意すること
嘉手納町への移住を検討している方にとって、移住先の住みやすさが気になるところですよね。嘉手納町への移住を検討するときの参考にしてくださいね!
はじめに:嘉手納町の概要と特徴
嘉手納町の概要と特徴をご紹介します。
嘉手納町の場所と特徴
(出典:国土地理院発行3万分の1地形図)
人口 | 13,022人(※2023年11月末日現在) |
人口密度 | 861人/㎢ |
空港までのアクセス | 車:国道58号経由、沖縄自動車道経由いずれも約57分でアクセス可能 琉球バス:「国内線旅客ターミナル前」で乗車し「嘉手納町役場前」で下車で約1時間30分でアクセス可能 |
米軍基地の有無 | あり(嘉手納飛行場、嘉手納弾薬庫地区、陸軍貯油施設) |
嘉手納町は沖縄本島の中部に位置します。東シナ海に面する海岸線沿いに位置し、北側は比謝川を境に読谷村(よみたんそん)に、南側にはインターナショナルな観光地が多い北谷町(ちゃたんちょう)、東側には沖縄県第2の都市である沖縄市が隣接しています。そのため車を10〜30分走らせるだけで、隣接都市での買い物も沖縄観光もレジャーも楽しむことができますよ。
嘉手納町の面積は15.12㎢です。しかし面積の約82%を米軍基地が占めるため、米軍基地面積を差し引くと、その面積は2.72㎢になります。総面積のわずか18%の面積の中に10,000人以上が居住し、商業施設も兼ね備えていることから、「コンパクトシティ」や「日本でもっとも小さな街」と呼ばれていますよ。
かつて嘉手納町出身の野国總管(のぐにそうかん)が中国より帰還した際、イモ(甘藷)を琉球に持ち帰りました。当時、食べ物に飢えていた住民がこの甘薯によって、飢餓から救われたとされています。野国總管の功績を称えるために、嘉手納町では甘藷(かんしょ)のことを「野国いも」と呼んでいますよ。秋には「野国總管まつり」が開催され、地域の子どもたちがいも掘り競争を楽しんでいます。
嘉手納町の治安状況
実は治安がいい?!
2023年に大東建託が実施した調査で、嘉手納町は「住み続けたい街自治体ランキング第1位」「街の幸福度自治体ランキング第2位」を獲得しています。街の8割以上を米軍基地が占めているので、「治安に問題ないの?」と不安に思うのも仕方ありません。
しかし、実際に住んでいる方からはこのような声が多いようです。
人間関係が良いこと、治安が良い。
色々と設備が整っている。
小さな街なので色々と目が行き届く。
生活に困らない程度に生活が出来ている。
子どもたちが健康で好きな仕事に就いて独立している。
衣食住に困っておらず、普通の生活が出来ている事。
嘉手納町は国際色豊かですが、過度な心配は必要なく、むしろ子どもに優しく接する方が多いです。「懐の深い街」といえるのではないでしょうか。
とはいえ不審者を全く見かけないということではありません。嘉手納町で暮らす際は健全な防犯意識を持ちましょう。
嘉手納町の騒音状況
やはり米軍機の騒音に注意です。
嘉手納町には面積の8割以上を占有する嘉手納基地がありますので、航空機の飛行音には注意が必要です。
しかし航空機による騒音の防止や軽減を目的に、防音工事に対し助成金が出ますので、沖縄防衛局からのお知らせを参考にしてくださいね。
参考:沖縄防衛局「住宅防音工事のあらまし」
嘉手納町の渋滞状況
国道58号、国道74号は渋滞が起きやすいです。
北谷町や読谷村に通じている国道58号、そして沖縄市方面へアクセスできる国道74号は生活道路として利用者が多く、渋滞が発生しやすいです。特に通勤・帰宅時間は要注意ですよ。
メリット、デメリット
嘉手納町のメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
嘉手納町で暮らすメリットは以下の5点です。
近隣都市にアクセスしやすい
自然が多い北部、南部にもアクセスしやすい
町民の健康増進を目的とした施設が充実
生活に必要な施設がぎゅっと詰まっているコンパクトシティ
嘉手納町はどこに行くにもアクセスしやすい立地にあり、街自体がコンパクトにまとまっています。そのため買い物しやすい地域といえるでしょう。
デメリット
嘉手納町で暮らすデメリットは以下の3点です。
航空機の排気ガスによる悪臭問題
米軍兵士による事件が発生している
嘉手納町の最大のデメリットは米軍基地に起因する問題です。特に騒音や悪臭については注意が必要でしょう。
嘉手納町の家賃相場と物件状況
嘉手納町で実施されている住宅支援と家賃相場や物件状況をご紹介します。
住宅支援
嘉手納町には嘉手納町定住促進事業があります。嘉手納町内に新しく建設するマイホームやアパートなど、住宅等を取得する町内外の方(個人又は法人)に対し、定住の促進及び地域の活性化を図るため、3種類の費用補助を行っています。詳細は以下の通りです。
住宅および分譲マンションを取得し居住した個人 50万円/戸
賃貸住宅を取得した個人または法人 30万円/戸
を対象に費用の補助
新築住宅等取得補助金を用いて住宅を取得するために建物等を除却した者 除却費の半額(上限30万円)を対象に費用の補助
新築住宅等取得補助金を用いて住宅を取得したものに対し、その住宅等に係る固定資産税相当額の一部を対象に費用の補助
家族(夫、妻、子1人)で沖縄に移住をすると、引越し費用は約30万円が目安になるでしょう。さらに引越し後に家具や車なども購入すると、さらに出費がかさむことも予想できます。そんな時に補助金をもらえると家計的にも精神的にもラクになりますよね。移住の際は最大限に活用してお得に引越しをしましょう!
家賃相場
嘉手納町の家賃相場は沖縄県の中で低い傾向です。
間取り | 家賃相場 |
1R、1K | 5.3万円〜20万円 |
1DK、1LDK | 4.7万円〜6.5万円 |
2DK、2LDK | 4万円〜9万円 |
3DK、3LDK | 15万円〜18万円 |
物件状況
2023年12月24日現在、沖縄県の不動産・賃貸物件を扱ううちなーらいふでは19件の募集情報が出ています。
嘉手納町の教育、子育て環境
嘉手納町の教育、子育て環境をご紹介します。
子育て支援の内容
嘉手納町の子育て支援内容をご紹介します。
特定不妊治療に要した費用のうち、県助成事業による助成額を控除した額の5割に相当する額を助成します。(※1回の治療につき15万円を限度)
満1歳から中学校卒業まで、町内指定歯科医院で行うフッ化物(フッ素)塗布を無料で受けられる塗布券を交付しています。(※年2回まで)
「入院の必要はないが安静の必要がある乳幼児及び児童」や「保護者のやむを得ない理由で家庭での保育が困難な乳幼児及び児童(小学校低学年児童等を含む)」などを一時的に預かることができます。
出生から高校卒業までの対象者の医療費に係る自己負担額の助成をしています。
教育の負担軽減のために小学校と中学校の給食費が無料です。
経済的理由によって学校に入学することが困難と認められる児童や生徒がいる場合、義務教育に必要な教育費(教材費、修学旅行費など)の一部を援助しています。
公園の数や状況
嘉手納町には兼久海浜公園や屋良城跡公園など11ヶ所の公園があります。特に兼久海浜公園内には、多目的広場やテニスコート体育館など施設が充実しています。そのため赤ちゃんからお年寄りの方まで多くの方に親しまれていますよ。
保育園・幼稚園一覧
- 嘉手納町子育て支援センター『ひまわり』
- 嘉手納町第二保育所
- 嘉手納町第三保育所
- 屋良幼稚園
- 嘉手納幼稚園
小学校一覧
- 屋良小学校
- 嘉手納小学校
中学校一覧
- 嘉手納中学校
高校一覧
- 県立嘉手納高等学校
大学・専門学校一覧
嘉手納町には日本の大学はありません。
しかし嘉手納町には在沖縄米軍施設・区域内大学があります。この大学では日本の大学で授与される学位ではなく、アメリカの大学で授与される学位が手に入りますよ。そのため入学にはTOEFLや英検などの英語能力基準点以上であること、面接試験での合格などが求められます。
嘉手納町の病院一覧(歯科以外)
嘉手納町にある病院・クリニックをご紹介します。
病院・クリニック名 | 診療科目 | 公式サイト等 |
名嘉病院 | 内科、外科、脳神経外科、整形外科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科 | 名嘉病院公式サイトはこちら |
野村ハートクリニック | 内科、小児科、皮膚科 | 野村ハートクリニック公式サイトはこちら |
ロクト整形J2 | 整形外科、リハビリテーション科 | ロクト整形J2公式サイトはこちら |
中山眼科 | 眼科 | 中山眼科の詳細はこちら |
嘉手納町の買い物スポット一覧
嘉手納町の買い物スポットをご紹介します。
ネーブルカデナ
ネーブルカデナはバス停「海浜公園前」から歩いて約400mのところに位置しているショッピングモールです。この施設は本館と南館、新館の3棟で構成されています。中でも南館にある「ホームセンタータバタ」は手芸品からDIY用品まで必要なものがなんでも手に入ります。そのため地域住民から重宝されるお店ですよ。
施設の外観はどこか昭和レトロを感じさせますが、ホームセンターの他にも食堂や100円ショップ「DAISO」、寝具から筆記用具まで日用品がそろう「サンキ」など多彩なお店が入っています。そのため嘉手納町で生活する際に「かゆいところに手が届く」ような存在になるでしょう。
サンエーV21(かでな食品館、食品館水釜店)
サンエーV21は地域に密着したスーパーマーケットです。嘉手納町には「サンエーV21かでな食品館」「サンエーV21食品館水釜店」の2店舗があります。品揃えや丁寧な接客が好評で地域の方から愛されていますよ。
「サンエーV21かでな食品館」は沖縄防衛局から歩いて3分ほどのところに位置しています。屋根付きの駐車場を完備しているので、食料品を大量に購入したいときに便利ですね。
「サンエーV21食品館水釜店」は住宅街の一角にあります。店内は決して広いわけではないですが、仕事帰りにスーパーに寄りたいときも23時まで営業している「サンエーV21食品館水釜店」はありがたい存在ですね。
ジミー嘉手納店
引用:株式会社ジミー公式サイト
ジミーは創業者の「アメリカの豊かな食文化を沖縄の人々にも伝えたい」という想いからはじまったスーパーマーケットです。またジミーという社名の由来は、創業者が米軍基地で働いていたときのニックネームなんです。遊び心があっていいですよね。
ジミー嘉手納店に一歩足を踏み入れると、まるで外国に来たような甘いスイーツの香りやスパイスの香りに気分が上がることでしょう。沖縄と外国の食文化をミックスしたジミーにしかない商品に釘づけになることまちがいなしです。
店内にはクッキーやケーキ、オードブルから輸入雑貨まで並んでいます。中でもジミー定番品のアップルパイ、手土産にもちょうどいいチーズケーキやジャーマンケーキは何年経っても地域の方から愛されていますよ。
嘉手納町の求人状況
嘉手納町の求人状況をご紹介します。
全体的な求人数と多い仕事
就業者の約8割が、サービス業や外食産業が属する第3次産業の仕事をしています。
給料の相場
沖縄県全体の平均年収(326万円)と比較すると、金武町の年収はやや高い傾向です。
正社員平均年収 | 335万円 |
アルバイト・パート平均時給 | 899円 |
派遣社員平均時給 | 1,301円 |
出典:求人ボックス給料ナビ
嘉手納町のビーチ一覧
嘉手納町で人気のビーチをご紹介します。
嘉手納マリーナビーチ
嘉手納マリーナビーチにある看板は英語で表記されているものばかりで、休日にはアメリカ人で賑わいます。そのため「あれ?ここはアメリカのビーチだっけ?」と錯覚することでしょう。このビーチはエメラルドグリーンの海が美しく、夕方にはサンセットも楽しめますよ。
このビーチに来た際にはビーチのとなりにある「シーサイド」というレストランに寄ってみてはいかがでしょうか。海を眼下に臨む絶景のテラス席で、潮風を感じながらアメリカンサイズのTボーンステーキを食べれば、アメリカの雰囲気を堪能できますね。
水釜海岸
こちらはサンセット通り沿いにある静かな海岸です。周りにレジャー施設が備わっているわけではありません。そのため岩場なので海や夕日をぼんやり眺めたり、散歩をしたりするのに最適ですよ。水釜海岸は浜辺ではなく岩場がメインなので、観光の際には足元にお気をつけくださいね。
嘉手納町の観光スポット一覧
嘉手納町の観光スポットをご紹介します。
道の駅かでな
道の駅かでなは嘉手納基地が一望できる観光スポットです。この施設は地上1-4階で構成されていますよ。4階には展望所、3階には嘉手納町の歴史を学ぶこともできる学習展示室があります。さらに2階には嘉手納町の農産物を使用した料理を堪能できるレストラン、1階には嘉手納町の特産品を購入できる売店がそろっています。
「嘉手納町での航空機の音ってどのくらい大きいんだろう?」と思っているようでしたら、一度体験してみるとイメージしやすいでしょう。
比謝川自然体験センター
比謝川自然体験センターでは沖縄市や嘉手納町、読谷村にまたがる比謝川(ひじゃがわ)の自然を学んだり、水鳥やカニなどの生物を観察したりすることができます。ゆったりとした時間が流れる川沿いの遊歩道を散歩すると、きっと心も身体も癒されるでしょう。
また専門知識が豊富でわかりやすい説明が得意なガイドによるマングローブカヤック体験ツアーもおすすめですよ。「マングローブなど動植物の説明を聞けて面白かった」「ガイドの方が面白くて、とても楽しかったです」と満足している利用者の声が多いです。
自然と人の暮らしがとても近い嘉手納町の暮らしを感じるために、ぜひ比謝川自然体験センターへ足を運んでみてくださいね。
嘉手納町のカフェ・コワーキングスペース一覧
嘉手納町のカフェ・コワーキングカフェをご紹介します。
かでな未来館
引用:ITブリッジ沖縄
ハングリーアングリー
引用:食べログ
嘉手納町のお祭り、イベント、花火は?
お祭り、イベント、花火をご紹介します。
比謝川鯉のぼりフェスタ
比謝川鯉のぼりフェスタは子どもたちの健やかな成長を願い、毎年こどもの日に合わせて実施されるイベントです。期間中には約200匹の鯉のぼりが比謝川の上空に掲げられます。鯉のぼりが悠然と泳ぐ姿は圧巻ですよ。
他にも子どもが楽しめるステージや体験コーナーもあります。ゴールデンウィークに子どもと一緒に訪れてみてはいかがでしょうか。
嘉手納ハーリー
嘉手納ハーリーは、比謝川の河口嘉手納漁港で旧暦5月4日前後(新暦では6月)の日曜日に開催される伝統行事です。ハーリー(昔ながらの漁船)に乗り、50以上のチームに分かれて漕いで競いますよ。ハーリーは沖縄各地で開催されます。中でも嘉手納町という立地から、女性米軍兵士チームや日米混合チームなど国際色豊かなのが特徴です。
イベント中には沖縄民謡が流れ、参加者たちの陽気な声や笑い声で溢れているので、沖縄らしさを感じることでしょう。
野国總管まつり
野国總管まつりは、甘薯(イモ)によって住民を飢餓から救った野国總管の功績を称えるために実施されるイベントです。イベントの内容は盛りだくさんで、沖縄舞踊やエイサー、3対3で行うバスケットボール、相撲大会、少年野球大会、おいも掘り競争などを2日間にわたって行います。両日ともフィナーレには花火も打ち上がるので、夜までイベントを満喫できますよ。子どもから大人まで楽しめるので、ぜひ参加してみてくださいね。
泡盛まつり
泡盛まつりは毎年嘉手納町ロータリー広場にて開催されるイベントです。イベント当日は泡盛が飲み放題で提供されているので、県内の12の酒蔵所の泡盛を思う存分に楽しめますよ。美味しいお酒でほろ酔いになりながら、お楽しみ抽選会や民謡カラオケ大会にも参加できるので、気分もますます上がりますね。
ただし人気な泡盛はすぐに売り切れてしまうので、沖縄の泡盛を堪能したい方はぜひお早めに足を運ぶと良いでしょう。
かでなGO!GO!フェスティバル
じつは嘉手納町では音楽によるまちづくりに力を入れています。かでなGO!GO!フェスティバルでは沖縄内外で活躍するアーティストやミュージシャンが集結し、嘉手納町らしさあふれる音楽の祭典が開かれますよ。会場を訪れるとあらゆるジャンルの音楽に触れることができるでしょう。
嘉手納町がオススメな人とオススメでない人
嘉手納町がオススメな人とオススメでない人をご紹介します。
オススメな人
嘉手納町への移住がオススメな人は以下のとおりです。
近隣都市にアクセスしやすいところに住みたい人
自然が多い北部、南部にもアクセスしやすいところに住みたい人
生活に公園やスポーツセンターでの運動を取り入れたい人
買い物しやすい街に住みたい人
オススメでない人
嘉手納町への移住がオススメでない人は以下のとおりです。
排気ガスによる悪臭が気になる人
米軍基地がある地域には住みたくない人
まとめ
嘉手納町は2023年に「住み続けたい街自治体ランキング第1位」に輝きました。居住地域の面積は小さいですが、だからこそ生活に必要なスポットがコンパクトにまとまっているというメリットもあります。街には人懐っこいアメリカ人も多く、開放的な環境で子育てを行えますよ。その点では嘉手納町は住みやすい地域と言ってもよいでしょう。
しかしながら街の面積の約82%を米軍基地が占めているという特徴も無視できません。中でも航空機による騒音、排気ガスによる悪臭は問題ないレベルなのか、移住前に確認しておくとよいでしょう。騒音に関しては条件を満たすと、住宅防音工事の費用を助成してもらうことも可能ですよ。
嘉手納町への移住後に後悔しないためにも、あなたにとってのメリットやデメリットを十分に考えたうえで、移住を検討してみてくださいね。